精神科の入院とは(5つの形態)|グループホームへの退院者受け入れの際のポイント

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精神科の入院制度

(図:がんばれ看護学生
https://xn--medicmedia-kango-xn10a2691g.com/2017/12/9266/

精神科への入院形態は、5種類あります。

1番目の任意入院が、患者の同意がある、いわゆる普通の入院です。書面による本人意思確認が必要となります。精神保健指定医の診察は必要ありません。本人が退院したいと言ったら、退院可能です。ただ、精神保健指定医が必要と認めれば、72時間(3日間)以内の退院制限が可能です。

 

2番目の医療保護入院やその以下の入院も同じですが、患者の同意は得られないことが前提になっています。医療保護入院の場合は、精神保健指定医1人による診察が必要です。そして、家族のうち、いずれかの者が同意している必要があります。

 

3番目の応急入院は、家族等の同意が得られない場合に適用されます。家族にも本人にも、同意を得られないという段階で、ある程度、どういう状況なのか想像ができると思います。

 

図の下にいくにつれ、条件が厳しくなっていきます。任意・医療保護・応急入院までは、入院の要不要を決める権限は病院にあります。

 

4番目の措置入院は、精神保健指定医2人以上の診察が必要で、自傷・他害の恐れがある場合に適用されます。5番目の緊急措置入院もですが、入院の必要性を決める権限は都道府県知事にあります。

 

5番目の緊急措置入院は、緊急の場合なので、精神保健指定医1人の診察で可能です。その代わり、自傷・他害の恐れが著しく高い場合に限られます。入院期間は72時間(3日間)以内で、権限は都道府県知事にあります。

 

精神科入院経路も上記のように様々なものがあります。それぞれ、このプロセスを経て、入院に至ります。

 

グループホームで入所を受け入れる際には、どの入院形態での入院だったか、自傷・他害の詳細などを聞いて判断しましょう。自傷・他害の危険性があるケースは、結構多いのですが、退院する時点で、いかに症状が安定しているかを見極めることが大切です。ですので、医療機関からの情報提供をきちんと受けましょう。どんな薬を飲んでいるのか、病院では、どんな状態なのかを聞きましょう。

できれば、医療保護・応急措置・措置・緊急措置入院だった場合は、1泊2日から長くても2泊3日程度の、体験入居をして様子をみましょう。そこで、宿泊が難しそうな場合は、とりあえず昼間だけ体験してもらうなど、慎重に判断をしましょう。