グラフで見る日本の人口推移
(図 東洋経済オンライン 日本人は「人口急減の恐怖」を知らなすぎる
https://toyokeizai.net/articles/-/148363)
上の図は、西暦600年ぐらいからの日本の人口推移です。平安時代で、500万人ぐらいと言われています。江戸時代の政治が、恐らく非常に良かったのでしょう。人口は、3,000万人ぐらいまで増えています。明治時代に明治維新が起き、そこから2010年までは、間に戦争はありましたが、人口は増え続けてきました。
今は、日本史上初めて、人口が減り始めています。それなので、これまでの日本史の延長線上で考えていくことはできません。ずっと人が増え続けてきたのが、減り続けているという事態に僕たちは直面しています。
今、少子化対策をやり、うまくいったとしても、産まれた子は0歳です。その子が大人になるのは、20年後の2041年です。その頃には、人口は1億を切るぐらいになっているのではないでしょうか。このままいくと、2100年ぐらいには、人口は4,000万になってしまいます。人口がこれだけ減ってくということは、経験したことのないことなので、どんなことが起きるか予測ができない状況にあります。
都道府県別の比較から見えてくる高齢化と福祉サービス利用率の相関性
(図:障害保健福祉関係予算の状況・課題 厚生労働省 2頁
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg1/290425/shiryou4-1-4.pdf)
この図は、人口に占める福祉サービスの都道府県別利用率のグラフです。
この図には、地域性がよく現れています。その都道府県の高齢化率が高ければ高いほど、利用率も高いという傾向があります。
親が高齢になって、子どもの世話をできないと、その分、障害福祉サービスの利用率が上がります。また、物件が安いから、サービス量が増え、利用者が増えるといったことも現れています。色々な要因はあるのですが、障害福祉サービスの利用率は、高齢化に比例しているという面が強いです。
増え続ける障害福祉サービスの給付額
(図:障害保健福祉関係予算の状況・課題 厚生労働省 1頁
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg1/290425/shiryou4-1-4.pdf)
このグラフから、障害福祉サービスの給付額の伸びが分かります。平成20年度と平成29年度を比べると、約倍です。
(図:障害保健福祉関係予算の状況・課題 厚生労働省 1頁
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg1/290425/shiryou4-1-4.pdf)
給付額が増えているということは、利用者の数も増えています。
給付額にともなって増え続ける障害福祉サービスの利用者数
(図:障害保健福祉関係予算の状況・課題 厚生労働省 1頁
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg1/290425/shiryou4-1-4.pdf)
このグラフはちょっと特徴的ですが、特別支援学校の卒業者の数も増えています。日本は、少子化で子どもが減っていると言われているのに、特別支援学校の卒業生は増えています。
不思議ですよね。これには、色々な要因があります。一つは、発達障害と診断されるタイミングが3歳児検診くらいの早期だということです。また、その認定基準も下がっています。あとは、高齢出産が増え、何らかの障害を抱えて生まれてくる子ども達が多いという要因もあります。その原因には様々な学説があり、何が正解なのかは今のところ分かっていません。
ただ、特別支援学校を卒業している子たちは増えています。
減り続ける人口と、増え続ける福祉サービスの給付額。今後の日本および僕たち福祉事業者は、どう生き残っていくべきなのか。国と自治体のねじれ(https://anispi.co.jp/president_blog/post-5098/)の問題の解消や、今後、僕たちがすべきことを共に考えるために、2021年6月1日に「一般社団法人 全国障害福祉事業者連盟(https://zensyoren.or.jp/)」を立ち上げました。そちらにもぜひ、ご加入ください!明日の障害福祉を共に作っていきましょう!